最近、ジュラシックワールドをテレビで見ていたらどハマりしてしまい、またシリーズを1から見直してるところです。
スピルバーグ監督繋がりで何気なくE.T.も見返したところ、子供の頃に見た時とはちがう感情が湧きまくって情緒ダムが決壊しまくったので、感想を…感想を……吐かせてくれ~~っ。

エリオット少年くらい、私もE.T.と感情リンクしたような気がするわ。
今回見てすごい感じたのがね……
地球に取り残されたE.T.の孤独と不安と恐怖よ。
そしておうちに帰りたくてたまらない気持ちよ。
子供のころ見たときはさ、ギャグあり、ホラーありの、少年との心温まる物語だと思ってたけど、全然違うじゃん……!!!
確かにコメディタッチで描いてるとこもあったけど、なんかもう、ず~~っと切なかったが…?!



見る年齢によって、こんなに見え方変わるんだ…て思った映画でした。
ざ~っと順を追って感想書いていきます。
まず冒頭。
昔見た時は気づかなったけど、E.T.たちが地球に来た理由は、植物を採取するためっぽいね。
宇宙船の中にはいろんな植物らしきものが生えてて、草むらを探索している子もいれば、草をそっとなでたり、大事に根っこごと引きぬいてる子もいて、なんだか平和。
かわいい。
そんな中、一人だけちょっと遠くまでお散歩してしまったE.T.。
森から見降ろせる街の夜景に感動していました。
かわええ…。
景色に見とれていると、うっかり人間の大人たちに見つかりかけます。
必死に隠れるE.T.。
すると、仲間の宇宙人たちから、心臓部を光らせて「帰るぞ~~」の合図が届きます。
E.T.は人間に追いかけられながらも、大慌てで宇宙船へ戻ります。
ここがでもうあまりにも悲痛で。



E.T.がぎゃん泣きしながら必死に走るんです!!
えーんえーんて。(おぎゃーともいえる。)
開始わずか7分で、こっちまで大号泣。
早い。
だってさ……E.T.の立場になってみよう?
絶対めちゃくちゃ怖くない?
E.T.が何歳くらいの設定なのか知らないけど、泣き声を聞く感じ、まだ子供のような気がする…。



知らない場所で怖い人たちに追い掛け回されて、仲間に置き去りにされたんだよ……!!
勝手に私まで絶望した。(笑)


この時点でまだE.T.の姿ははっきり写ってないけど、たまに発するちいさな声とか息遣いがもう…なんか…



助けてあげてぇええええ
って感じ。
ここから、このE.T.への感情移入がどんどん加速していきます。
エリオットの家の納屋に隠れるE.T.。



命からがら逃げてきて、どんな気持ちでそこにいたのか……うう…。
そして、トウモロコシ畑でエリオットとの初対面。
ライトに照らされてびっくりして叫ぶE.T.と、それにびっくりして叫ぶエリオット。
昔見たときは、ちょっと笑いながら見てたようなシーンだったのに、E.T.激重感情をまとった今見ると、



お~よしよし…だいじょうぶだよ…
と、完全にもうE.T.と心がリンクしまくっている。(笑)
いちいち悲鳴が泣き声に聞こえて、いたたまれない。



映画見終わるころ、泣きすぎて干からびたE.T.になってそう…私…。ww
そして、エリオットにチョコレートで釣られるE.T.。
おなかめちゃめちゃ減ってたんだろうな…。
エリオットにもチョコを差し出すE.T.。



お互いに、おそるおそる、相手を探り探り、近づいていく姿が実にほほえましくてだね…!!!
エリオットは危ない人じゃないことを知り、ほっとしたのか、E.T.は一気に眠たくなります。
おそらくここで初めて感情リンクをしたっぽいエリオットは、速攻眠ってしまいました。



E.T.置いてけぼりにされてから、怖くて眠れずにず~っと気を張ってたんだな…
よかったね……見つけてくれたのが優しいエリオット少年で…
…と思いながらも、ここ!!
私は見逃さなかったんだ…!!
ほっこりシーンだけど、E.T.がまだまだおびえている様子が感じられた。
結局、E.T.は寝てないんだよね。
暗転しちゃったからもしかしたらそのあと寝たのかもしれないけど。
少なくともエリオットが完全に眠るまでE.T.は目を開けてた。



まだ不安なんだろうなぁ……。
そして、お兄ちゃんと妹ガーティーとの出会いシーン。
絶叫されて(笑)、クローゼットの隅でちっちゃくなるE.T.。
兄弟がわちゃわちゃお話してるときも、終始不安でさみしそうな顔をしている…。
いちいち、昔は気づけなかったE.T.の不安を感じてしまい、見てるだけでなんかめちゃくちゃつらい。(笑)
夜に子供たちとE.T.でお話をしていると、エリオットは急に「怖くなった」と言います。
ぱっと見、E.T.が本当に宇宙人だったからビビったのかな…って見えるんだけど、このシーンてたぶん、E.T.が怖がってるのが伝わってるんだよね……。



そう…エリオットたちに出会った後も、E.T.は心穏やかに過ごしてたわけじゃなくて、本当はず~~っとおびえてた。
その中で、自分のことを知って仲良くしようとしてくれるエリオットの存在が、とても小さな救いだったんだね…。



ただのほっこり映画ではないだろ…これ…
エリオットたちはエリオットたちで、両親の離婚に心痛めてるしね。
調べたらこの映画、両親の離婚が辛かったスピルバーグの実体験が元になってるらしいね…。
実際には宇宙人に遭ったわけじゃなくて、”イマジナリーフレンド”だったって言ってたけど。
心の中の友達のE.T.が、スピルバーグ少年の心の支えだったんだね…。
あと、ちょっと謎に思ってることがあるんだけど、この映画、時々ブランコが揺れてるんだよね。
E.T.の怖いよ~って思いから起きてる念力とかなのかな…。
何にせよ、どこか不安な気分にさせられる演出……。
うーんスピルバーグ。(笑)
そして、家族が学校や仕事へ行っている間、おうちの中で自由にすごすE.T.。
酔っぱらってエリオットの学校生活めちゃくちゃにしながら(笑)、「HELP、HELP」と宇宙へ信号を飛ばしている漫画のワンシーンを見つけます。
帰宅したママの眼中にE.T.が入ってないの、子供たちとのすれ違いをすごく子感じて、なんとも言えない気分になる。
ここでE.T.に言葉を教えた妹ガーティー、マジでグッジョブ。
エリオットに「E.T. ウチヘ デンワ」と必死に伝えます。
指をさしてなんとか頑張って伝えようとしてる姿、完全に人間の2歳児でかわいい。
電話する案をエリオットたちへ張り切って伝えるも、顔はやっぱり不安そうなE.T.。



きっとうまくいくよ…
エリオットがクローゼットを「キミのおうち」っていったのに対して、E.T.が空を指さして「おうち」と言う光景に、ちょっと胸がギュッとなりました。
そう……E.T.はエリオットが大好きだけど、どうしても家に帰りたい……帰りたいんだ……。
エリオットも一瞬残念そうな顔したよね。
……なんてしんどい映画なんだ。w
夜に、ママがベッドでガーティーに本を読み聞かせています。
その様子を、こっそり見ているE.T.。
ママのこと考えてるんだろうな…ああ…。
そして、そばにいるエリオット。
光る指で傷を治してくれる名シーンです。
E.T.はまたママとガーティーをこっそりのぞきに行きます。
きっと、おうちのことを想っているんだろうけど……同時に、ママがガーティーにちゃんと向き合ってる姿に安心しているようにも見える……。
なんだろうね~~、何気な~~いシーンなんだけどね……。
何考えてるのかはっきりはわかんないけどさ~~…なんか…来るよね……。
そしてハロウィンの仮装ね。
子供たちの仮装がかわいくてはしゃいじゃうママかわいいわ…。
真ん中ガーティーじゃなくてE.T.だけどな。(笑)
ヨーダの仮装をした人を見て「おうち、おうち」とすりよっていくE.T.がまたなんだか切ない…。



ヨーダいるんか…お前の星に……。w
お兄ちゃんとガーティーに協力してもらい、森へE.T.を連れていくエリオット。
自転車で空を飛ぶシーンは、問答無用で感動します。
音楽と映像で、不安も抱きつつも二人がはしゃいでいるのがすごくよくわかる。
シルエットいいよねぇ…スピルバーグだねぇ…。
そして、真っ暗な森の中で、お家への電話を試みるE.T.とエリオット。
ちゃんと装置は機能するも、応答なし。
元気なく「(心が)イタイ」というE.T.。
「地球でこのままぼくと暮らそうよ。僕が守ってあげる」と言うエリオットの気持ちがまた痛い。



なんだかんだで父親のことで落ち込んでて、E.T.が心のよりどころなんだよね…。
ちょっと前の”機材を探していたシーン”を思い返すと、「E.T.元気ないよな」って言うお兄ちゃんに対して、エリオットは「僕たちは元気だよ」って言い張ってたね。
よくよく考えたら、エリオットが、E.T.のおうちに帰りたい気持ちに気づいていながらも、離れたくないからそれを受け入れられないシーンだったんだなって受けとれた。
E.T.はそんなエリオットを見て慰めるも、結局視線は空へ。
どうしてもどうしてもどうしてもどうしてもどうしてもどうしてもどうしてもどうしてもどうしても家に帰りたいE.T.。
そりゃそうだよな………。
優しい種族っぽいし、友達ができたから帰らなくていいや、って割り切ることってそうそうないよね。



つらい……いろいろつらい……
そして朝、目が覚めるとE.T.の姿はどこにもなく、しかたなく家へもどるエリオット。
体調を崩してぼろぼろ泣きながら、お兄ちゃんに「E.T.を探して」と頼む。
ここのお兄ちゃん、超頼もしくてかっこよかった。
ぱっと見、トラブルメーカーっぽいアニキだけど、めちゃくちゃ弟や妹の面倒ちゃんと見てるよね。
パパのこと懐かしがってたあたり、兄ちゃんも傷ついてるんだな…。
そして、川で衰弱しているE.T.を発見。



きっと「電話とどいたかな」「まだかな…」って、空をず~と見てて、足滑らせたんだろうな……
そしてこの映画の中で最もつらかったシーンがこれ。
ママが、子供たちをE.T.から遠ざけるシーン。
「マ~マ~」と力なく呼ぶE.T.。



あああああ……。(語彙力)
そして、子供たちが連れていかれる時の、あの不安そうな顔……
エリオットがいなくなった時の叫びにも似た泣き声……



あの泣き声聴くたびに感情ダムが決壊する。ww
ただでさえ寂しさや不安でいっぱいのままなのに、唯一の希望のエリオットまで奪われちゃったE.T.の恐怖ははかりしれない……。
この後のE.T.が死んじゃったシーンもめちゃくちゃ悲しいけど、私はここがほんとに一番つらかった。
あ…一番はおいてけぼりになったところかな……?とりあえずどっちも絶望度がやばい。



その子、親とはぐれて怖がってるの……。一緒にいさせてあげて…お願いだから……
でも、不気味な生き物から子供たちを守りたいママの気持ちもわかる。
ママを責めることはできない……。
そして、治療のシーン。
どんどんよわっていくE.T.の姿がもうなんとも…。
でも隣にエリオットがいるだけ、さっきのシーンよりずっと心穏やかに見れました。
治療してくれる男性に「家に帰りたがってる」とE.T.のことを説明するエリオット。
ここでようやく、自分ではE.T.のホームシックを埋めてあげられない、おうちに帰してあげないとだめだって、受け入れたような気がします…。



えらいよ…エリオット……。
「いつもいっしょ…エリオット…いつもいっしょ…」ってくりかえしながら意識がなくなるE.T.。
もう画面見えないくらい号泣しながら見ました。なんだこの映画。(笑)
ここでエリオットだけ助かったのは、きっとE.T.が自分からリンクを切ったんだろうな…って思ってる…。



あんなに引き離されるのを嫌がっていたのに……
愛さない理由が見つからない…この宇宙人…。
あと、ここで出てくる大人たちの見え方もだいぶ変わりました。
昔はみんな悪い嫌な人達に見えたけど、今見るとそこまでじゃないな、と思った。
もちろん最後はE.T.を捕まえようとめちゃくちゃ邪魔してきますが、E.T.の命を必死に助けようとしてたのは本当だし、理解者もいたしね。
警戒しておおげさな防護スーツ着てたり家囲ったのも全然わかるし。
悪ではないけど、子供たちやE.T.の視点から見たら、悪くて怖い人たちにしか見えないっていうのがわかった。
そして、仲間が地球に近づいているのを感じたE.T.は、みるみる元気を取り戻します。
真っ白なE.T.が、赤い光に照らされながら興奮しまくって「オウチ デンワした」って言うシーン、昔はちょっと怖かったんだけど(笑)、今見ると、喜び以外の感情が沸かない。ww
そのあとの迫力の自転車爆走シーンは、もう…いつみても大興奮でした…!!
自転車テクニック、そこいらの子供がなせるワザじゃないよね。(笑)
お兄ちゃんのいじわる友達も、みんな根はやさしいんだよな、。
自転車VS車、大人VS子供、そして宇宙人。
たぶん空を飛ぶシーンは誰しも感動したことでしょう…。



あれは何度見ても感極まってしまう…無理……作曲者出ておいで。
そしてクライマックス。お別れシーン。
子供たちの背丈に合わせてE.T.の首が伸び縮みするのがかわいい。
目線を合わせておしゃべりするなんて……くっ……優しい……。
覚えてる言葉で、一生懸命感謝やお別れを告げるE.T.。
日本語訳だとガーティーに「いい子で」って言ってて、これもガーティーに教えてもらった言葉だから十分感動するけど、英語版は「Be good」って言ってるらしくて、一番最初に発した言葉が「B」だったので、なんかめちゃくちゃ深い。
あと、お兄ちゃんへの「ありがとう」はいつ覚えたのよ……死ぬ…。
エリオットに「一緒にいこう」と誘うも、断られるE.T.。



家族と地球で暮らす方が幸せだと、わかってるんだよね。
心の痛みを伝えるエリオットに、指を光らせて頭を触り、E.T.は癒してあげます。
そして、伝えます。
「ずーっと ここに いるよ」



うああああ!!!!(限界オタク)
ちゃんと「ここに残る」と「さよなら」が言えたエリオット、超えらい。
深読みすしぎかもしれないけど、両親の離婚への想いにもリンクするものがあるね……。
エリオットとE.T.がハグしてるところを見て、心を打たれているママの姿にも、いろいろ感じるものがありました…。
ママもつらかったんだよな……。
そして、E.T.はガーティーにもらったお花の植木鉢を大事そうに持って、船へ。
見終わった後に気づいたけど、もともと地球へは植物を採取しに来たから、お花がもらえたのすごく嬉しかっただろうな。
わんちゃんもさり気にお別れ告げてるの尊い……。
そうして、宇宙船は、空へと消えていくのでした……。



最高の映画だった~~!!
30代後半戦に改めて観たE.T.は、心温まる映画ってよりは、めちゃくちゃせつない映画だったかな。
優しい友情物語であることには違いはないけど、まあまあ精神攻撃強めだった。ww
エリオットは、父親がいなくなってしまった寂しさを、E.T.という友達に夢中になることで癒されてて、ずっと一緒にいたいと願っていた。
E.T.は、見知らぬ星に置いてけぼりになり超絶不安な中、エリオットが心の支えであったことは間違いないんだけど、どうしてもお家へ帰りたかった。
エリオットに、E.T.の寂しさを完全に埋めてあげることはできなかった。
それをようやくエリオットが受け入れて、大好きだけど離れることを選んで、リンクが切れても思いは一緒、な本当の友達になるまでの物語って感じだった。



あ~~……しばらく尾を引きそうだよ…。w
以上、激重な「E.T.」レビューでした。(笑)
あ~すっきりした…。w
もっとドライな気持ちで見ないとだめだね……疲れてしまう。ww
子供のころに見たって人も、大人になってから見るとたぶん違う感想持つと思うので、ぜひ見てみてください。
これ書いたあと、考察サイトをいくつか見たら、E.T.が瀕死になったのはウィルスのせいとか、地球の生活が合わなかったとか、生き返ったのは仲間からエネルギーを貰ったからとか、新しい発見がいっぱいありました。
ハマった人いたらぜひその辺も見てみると面白いと思います!
最後に。
2019年に、続編の映像が出たの知ってますか?
4分くらいの短い映像なんですが、大人になったエリオットとE.T.が37年ぶりに再会したのです。
スピルバーグ監修で、エリオット役は同一人物です。すごいよね。
※たまにYouTube埋め込み作動してない時があるので、見れない人は「A Holiday Reunion」て検索すればたぶん見つかります。
たったの4分なんだけど、本編と違って、E.T.いつでもおうち帰れるから安心して見れますよ。(笑)
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